司法書士法人 御池事務所

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取扱業務

所有権保存・移転

財産分与による所有権移転登記

協議離婚・裁判離婚を問わず、離婚の一方当事者は相手方当事者に対して財産の分与を請求できます。ただし、財産分与は離婚時から2年を経過したら請求することはできません。


必要書類
■分与をする方
  • 登記原因証明情報→当事務所で作成できます。その他、財産分与契約書等、登記原因が記載されていて分与される方の署名捺印があるものでも結構です。
  • 離婚日が記載された戸籍謄本※
  • 登記識別情報又は登記済証
  • 印鑑証明書→発行後3ヶ月以内のもの
  • 委任状→当事務所で作成します
  • 固定資産評価証明書→当事務所で取得することが可能です
■分与を受ける方
  • 分与を受ける方の住民票
  • 離婚日が記載された戸籍謄本※
  • 委任状→当事務所で作成します

※どちらかの方がご用意されれば結構です


所要期間

登記を申請して完了するまでの期間は、法務局の混雑状況にもよりますが、一週間から二週間くらいです。


費用等

登録免許税は、固定資産評価額(1、000円未満は切り捨て)の1000分の20(例:5000万円の評価額の土地につきましては、登録免許税は100万円となります)です。その他、司法書士報酬等が別途必要になります。


注意点
  • 財産分与による所有権移転登記をしても、住宅ローンの債務者は変更されません。債務者の変更をするには、金融機関の承諾を得て債務引受の手続きを行う必要がございます。現状の抵当権を抹消して、借り換えるという方法もございますので、登記をする前に金融機関に行ってご相談されることをお勧めします。
  • 財産分与は離婚を原因とする財産の譲渡です。離婚する前に財産分与をしてしまうと、税務上贈与とみなされ、贈与税が課税されるおそれがあります。
  • 離婚日は裁判離婚であれば裁判・審判が確定した日、協議離婚であれば離婚届の提出日となります。
  • 財産分与が行われる際は通常、住所も変わります。その場合、財産分与による所有権移転登記の前提として、住所変更登記が必要となります。
  • 財産分与を受けても、通常は分与を受ける方に贈与税は課税されません。しかし、社会通念に照らして著しく過大であるとみなされると、贈与税が課税されるおそれがあります。
  • 財産分与を受けても、通常は分与を受ける方に不動産取得税は課税されません。ただし、慰謝料として財産分与を受けたような場合には不動産取得税が課税されるおそれがあります。
  • 不動産を分与することにより、分与する方には原則として譲渡所得税が課税されます。不動産を買ったときの価格より財産分与時のその不動産の時価が高い場合は、譲渡所得税が課税される場合があります。しかし一定の要件を満たせば居住用財産の譲渡についての3000万円控除特例が適用されます。居住用不動産については、離婚により配偶者の籍を抜いた後に特別控除を受けることができます。
  • ※その他税金に関する詳細は、税務署や税理士にされることをお勧めします。

  • 市区町村に離婚の届出をすると、戸籍にその旨が記載されます。離婚によって復氏(婚姻によって氏を変えた人が婚姻前の氏に戻ること)し、印鑑登録も抹消されます。改めて印鑑登録をしませんと印鑑証明書が発行されません。
  • 事情により婚姻中の氏を名乗りたいという方は、「離婚の際に称していた氏を称する届」を届け出ることができます。
  • 母親が復氏した場合、子供を母親と同じ戸籍にし、姓を母親と同じにするには次の二つの手続が必要になります。
    • 「子の氏の変更許可申立書」を家庭裁判所に提出
    • 入籍届の提出
  • 財産分与・養育費などの金銭面に関する条件に法的拘束力を持たせ、相手方当事者を拘束したい場合には、協議離婚書を公正証書にして残しておくという方法がございます。通常の強制執行に比べて、かかる時間が短く、またコストも安く済みますので、よく利用される方法です。

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